【猫がしっぽを振る理由】しっぽが語る13のポーズを解説

猫は基本的に顔が無表情なので、今、うれしいのか、悲しいのか、などといったことが猫の顔を見てもよくわかりません。

外見上、最も猫の気持ちがわかるのは「しっぽ」の形や動きです。猫のしっぽは、多くのことを飼い主さんに語っています。

この記事では、猫がしっぽで何を伝えているのか、13のポーズについて解説しています。

 

ピーンと垂直に伸びたしっぽ

上の図の(1)~(3)のように、しっぽを垂直に上を向けているときは、機嫌がよくて友好的。快適で幸せな気分を表現しています。

しっぽをピンと立てるのは、元々、子猫が母猫に対して行うポーズで、しっぽをピンと立てた子猫が近づくと母猫は、子猫のお尻を舐めて清潔にしてやります。

(1)この状態で、飼い主さんと少し離れてウロウロしている場合は、そのままにしておきましょう。近づいてきたとき、指を差し出すと鼻をつけてあいさつし、またウロウロすると思います。

私は経験ありませんが、猫の鼻と指をつけたときに静電気でバチッとなることがあるようです。これを猫が経験すると、鼻を指につけてくれなくなるかもしれませんので注意。

(2)(1)との違いは、しっぽの先を小刻みに振るわせていること。この場合はとても上機嫌!この状態で飼い主さんに近づいてきたら「大好き!」と言っています。おもいきりスキンシップをしたり、いっしょに遊びましょう。

(3)しっぽを垂直に上を向け、先を曲げて飼い主さんに近づいてきたときは、飼い主さんにあいさつをしているポーズです。「ごきげんいかが?」などと言っています。また、ごはんやおやつ時なら、「ごはんちょうだい」、「おやつの時間だよ」と言っています。

 

あそぼーよ

猫のしっぽが、クエスチョンマークやフックのような形をしている場合は、「あそぼーよ」と言っています。

忙しいときでも少し時間をとって遊んであげましょう。猫が少し疲れるくらい遊んでおくと、夜に突然始まる大運動会の防止になります。

 

平常心!

しっぽが、床と水平になっているか、下に向けてややカーブを描いているとき、また、座って床にしっぽを伸ばしているときは、平常心の状態になっています。

何を考えているのだろうと気になりますが、そっとしておきましょう。

 

足に巻きつける

しっぽを飼い主さんの足に巻きつける行為は、次の場合によくみられます。

(1)愛情表現
(2)飼い主さんが外出するとき、帰宅したとき。
(3)ご飯が欲しいとき、キャットフードを運んでいるとき。

(1)飼い主さんに大事なしっぽを巻きつけるのは、飼い主さんへの愛情表現です。猫の気がすむまでさせてあげましょう。

(2)飼い主さんが外出するのを察知して、「どこへ行くの?」、「ひとりにしないで!」と訴えているときのポーズです。

しかし・・

もちろん、「ひとりにしないで-」と言っているときもあるでしょうが、この行為は、飼い主さんに自分のニオイをつけて、マーキングをしていると考えられています。

猫のしっぽの付け根には、ニオイを発する「臭線」と呼ばれる器官があります。

ニオイをつけることで、「この人は自分のもの」と主張しているのです。

飼い主さんの帰宅直後は、自分のニオイが残っているか確認して、もし違うニオイがついていたら、飼い主さんの足にしっぽを巻きつけてマーキングします。

「おや、猫カフェに行ってきたね、もうっ!」と言っているかもしれませんよ。

(3)「ごはんまだー」と言ってしっぽを巻きつけてくるときがあります。キャットフードの準備中や運んでいるときなら「早くー」ですね。

 

窓から外を見てしっぽを振れば

窓から外を見ながらゆっくり左右にしっぽの付け根から振っているときは、とてもリラックスした気分になっています。

これに対して、外を見ながらしっぽの先だけを振っているときがあります。鳥などを見つけたときの振り方です。真剣な顔でその物を凝視しているはずです。

また、上下に振って何かにたたきつけ、音をたてているなら、何かにいらだっています。外に野良猫を発見したので、音で追い払おうとしているのかもしれません。あるいは、工事の音や掃除機の音が「うるさい!」と言っています。

 

しっぽマフラー

猫が座っている状態で、前足を隠すように、しっぽをくるんと体に巻きつけているときは、少し神経質になっています。

例えば、全く知らない人が部屋に入ってきたとき、高い所に登ってこのポーズをとると、その人を警戒して「だれ!?こっちに来るな!」と言っています。

なお、寒いときにもこのポーズをとるときがあります。冬によくこのポーズをとるので「しっぽマフラー」と呼ばれています。

このポーズをとっているときは、近づかずにそっとしておきましょう。強い警戒ではありませんので、そのうちかまって欲しくなってやってきます。

また、部屋が寒くないか確認しましょう。

 

めんどうくさいとき

猫が、横になっている状態で名前を呼ぶと、しっぽの先だけ動かすことがあります。これは、ちょっとめんどうくさげに「ハイ、ハーイ」と言っています。

名前を呼んで「ニャッ」と短く鳴いたなら、「何?」といった感じ。

移動する気はないので、そのままにしておきましょう。

 

もう怒るよ

猫をスキンシップをしているとき、しっぽをゆっくり振っているときは、気持ちの良いことを表現しています。

しかし、振り方が速くなってきたときは、要注意!

「もうそのへんでいいよ」、「もう怒るよ、離して」と言っています。

それを無視して続けていると、飼い主さんから逃げようとします。最悪ひっかかれるかもしれませんので注意してください。

 

しょんぼり

しっぽを力なくだらりと下げているときは、しょんぼりしている状態です。

飼い主さんに叱られたり、高い所から飛び降りるのに失敗した後や狩りにみたてた遊びに失敗したときなどにみられます。

また、不安や淋しいと感じたときに下がりぎみになります。

さらに、体調が悪いときにもみられるポーズなので、よく観察しましょう。

 

怖いよー

猫が、何かにおびえているときは、しっぽを股の間にはさみます。

または、けんか相手に対して降参する合図でもあります。

急所を守ろうとしていると言われています。

 

恐怖と威嚇

毛を逆立てる行為は、恐怖と威嚇を意味します。

不意に出くわした相手に驚いたとき、一瞬にしっぽの毛が逆立ちます。

また、相手を威嚇するとき、相手より自分を大きく見せるために逆立てます。

なお、遊びで興奮してしっぽの毛を逆立てることもあります。

<やってはいけないこと>
猫を驚かすのはやめましょう。それは次のような理由からです。

1.飼い主さんに不信感を抱くようになる。
2.攻撃行動を起こすようになる。
3.猫の心臓に負担がかかる。

いまだに、猫の背後にきゅうりを置いて、猫が振り向くと同時に飛び跳ねて驚く様子をおもしろがっている人がいますが、猫にとって精神的にも肉体的にもよくありません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

猫のしっぽは、飼い主さんに多くのことを語っています。

ここでご紹介したしっぽの形や動きは代表的なものです。愛猫が、ここにはないあなただけに見せるしっぽの動きがあるかもしれませんね。

普段はクールな猫ですが、おそらく、「あなたに会えてよかった」、「明日も遊んでね」と言っているはずです。

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