すでに成猫の場合、これまでの環境が影響し、なかなか家に慣れない子がいますが、子猫の場合は、自然に家に慣れていきます。
しかし、母猫や兄弟姉妹と引き離されたわけですから、子猫が家に慣れるまではそれなりの期間が必要です。
子猫が家に慣れるまでの期間
日本と海外のサイトを調べてみましたが、子猫が家に慣れるまでの期間を調査した公的な機関などはありませんでした。
個人ブログなどに書かれているのをまとめると、早い子は1週間~10日、次に2週間、遅くとも30日以内に子猫は家に慣れているようです。
子猫を早く家に慣れさせるには
かわいいので、抱っこやなでなでしたくなりますが、最初から構い過ぎると、警戒心を逆に抱く子もいます。
また、子猫の時期に構い過ぎると、飼い主さんへの依存度が高くなり、ひとりで留守番ができない猫になってしまう可能性があります。
子猫が、「シャー!シャー!」と飼い主さんを威嚇してきても、「コラッ!」と叱らずに、淡々と子猫の身のまわりの掃除などをして、子猫の安心・安全・清潔な環境を整えるようにしましょう。
「淡々と」と書きましたが、子猫に「ちゃんとオシッコできたねぇ、今きれいにするからねぇ」などと話しかけながら作業をするといいですよ。
やさしい声は子猫にも伝わります。安心・安全・清潔な環境の提供と飼い主さんの愛情で子猫は、飼い主さんに徐々に心を開くようになります。
子猫が安心して暮らせる空間
子猫が家に慣れるまでは、子猫が安心して暮らせる空間をつくってあげることが大切です。
できればケージ(サークル、フェンス)で囲むことで子猫のテリトリーをつくり、その中にトイレ、水、ごはんを置き、そして寝る場所を確保します。トイレの場所は、その他のものとできるだけ離して置くようにします。
ケージの広さは、タテ×ヨコ、1.3m~1.4m×1.3m~1.4mほどがよいとされています。※正方形でなくてもよい。
急を要する場合、ケージの代わりにダンボールで囲ってもよいと思います。猫砂を用意できなければ、(子猫が入れる高さの)ダンボール箱に新聞紙を敷き、その上に新聞紙を細かくちぎって入れると緊急用のトイレになります。
成猫になったときのことを考え、2階層、3階層のケージに子猫を入れるのは危険です。
寝る場所は、隠れ場所にもなるキャリーバッグを置くのがベストです。キャリーバッグにはタオルをかぶせて暗くし、落ち着いて眠れるようにします。
キャリーバッグがなければ、よじ登れる高さの箱でもOKです。季節に応じて、キャリーバッグや箱の中にマットやタオル、毛布を入れましょう。
子猫が家に慣れるまで注意すること
飼い主さんが見守ることが条件ですが、子猫が少し慣れてケージの外に出たそうにしていたら、外に出してまわりのニオイをかがせるようにします。
ケージの外には、子猫が口にしては危険な物は排除しておきます。ケージに開閉ドアがある場合、飼い主さんがいないときは、しっかり閉めておきましょう。
子猫が鳴くなからといって、飼い主さんの寝床で一緒に寝るのはNGです。
子猫は、まだ力が弱いうえに、呼吸もしっかりできないので、飼い主さんの布団がおおいかぶさっては危険です。また、飼い主さんの寝返りによって、事故が起こる可能性があります。
家に慣れたと判断できる子猫の行為
飼い主さんが子猫のいるケージに近づくと「ゴロゴロ」と子猫がのどを鳴らすようになると、家に慣れたと判断できます。
子猫が「ゴロゴロ」とのどを鳴らしているときに、そっとなでてみましょう。子猫が飼い主さんの指にじゃれるようでしたら、もうOKですね。
先住猫や先住犬がいる場合
先住猫や先住犬がいる場合、子猫が家に慣れるまでは、子猫のいる部屋に先住猫・犬を入れないようにします。
子猫が家に慣れてきたころに、時々、子猫のニオイがついたものを先住猫・犬に、先住猫・犬のニオイのついたものを子猫にかがせます。
次に、子猫をケージに入れた状態で、先住猫・犬を子猫のいる部屋に入れて様子をみます。短時間で終えて、これを何度か繰り返します。
そして、子猫をケージに入れた状態で、先住猫・犬におやつを与えたり、先住猫・犬と飼い主さんが遊んだりします。
子猫のいる部屋で、先住猫・犬が、子猫を気にせずおやつを食べたり遊ぶようになったら、子猫をケージから出して、子猫と触れあうようにさせます。
先住猫・犬は、子猫の出現に大変なストレスを感じることがあります。飼い主さんは焦らずに、期間がかかってもゆっくり接触させましょう。